パーソナルキャンバスを描いてキャリアをデザインする
11/22(木)に「ビジネスモデルYOU」に登場するパーソナルキャンバスを使ったワークショップをしてきました。会場はなんと出版元の翔泳社さん!ありがたい話ですね。
「ビジネスモデルYOU」ワークショップ(BMGとBMYで何かやる #6 ) ※ DoorKeeper
ちなみにコミュニティはFacebook のグループで活動しています。
ビジネスモデルジェネレーションで何かやる ※ Facebookのページへ移動します
今回は翔泳社さんの会議室をお借りしたこともあり、いつもよりちゃんとしてみました。ですのでスライドがあります。
「ビジネスモデルYOU」ワークショップ(BMGとBMYで何かやる #6 )公開用 ※ Slideshareです
ワークがはじまるときの様子。
ろくろをまわす私。
1.ビジネスモデルキャンバスについて
ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスに関する情報を9つのブロックに整理することで誰でも簡単にビジネスモデルを描いたり理解したりすることができるフレームワーク(ツール)です。公式サイト(英語)でテンプレート(リンク先はPDF)がダウンロードができ、誰でも利用可能です。ビジネスモデルキャンバス自体はもはや使って当たり前のツールになりつつあり、前回のエントリーで紹介した”KILLER UX DESIGN”の中でも、ビジネスのコンテキストを理解・共有するために描くべしと紹介されています。また、"Runnning Lean"(近日中に日本語訳が出版される模様。尚、有償ワークショップがあり良い内容なのでオススメ)という書籍のなかに"Lean Canvus"というスタートアップ向けにカスタマイズされたキャンバスが紹介されています。
2.パーソナルキャンバスとは
パーソナルキャンバスはその名のとおり、ビジネスモデルキャンバスを個人版です。自分自身のビジネスモデルって、なかなか真面目に考える機会って少ないと思うんですけど、今回のワークショップでは30分ほどの時間で参加者のみなさんに描いてもらいました。(実際のキャンバスはさすがに公開できませんが…)
簡単にパーソナルキャンバスについて紹介しましょう。
こちらのパーソナルキャンバスのテンプレートはこちらのサイトからダウンロードしてください。(※ Sing Up が必要です)
赤く記した①〜⑨をどういった順番でも構わないので記入していくとキャンバスが完成します。ちなみに今回準備していて気がついたのですが、書籍「ビジネスモデルYOU」とWebサイトからダウンロードできるテンプレートはそれぞれのブロックの名前がちょっと違ってます(使い方は変わらないと思いますが)。
①「誰の為に役に立つのか」
要するに、あなた自身のお客さんは誰なのか?ということです。多くの人の場合は務めている会社になると思います。
②「自分自身」
もっているリソースをここにかきます。個人のリソースはスキル、知識、関心ごとなどです。
③「主な活動」
やっている仕事について書きましょう。クラスメソッドの技術者なら「システム開発」などが該当します。
④「どのように役に立つか」
①で書いたお客さんに対してどういった価値を提供しているかを書きます。よく③「主な活動」とごっちゃになるのですが、例えばITシステムを構築すること自体は価値ではりません。その場合は、「ITシステムを構築し、その結果として業務効率が改善されるなど」は価値です。
⑤「価値を認知させ、届ける手段」
①で書いたお客さんにどうやって価値を知らせるかを書きます。会社員なら通常、あなたがどういった価値を提供できるのかを理解された上で採用されているはずなので、あまり書くことがないのかもしれません。しかし、後述しますが、今後はこの項目が重要になってきます。
⑥「コミュニケーションの取り方」
どうやってお客さんと関わっているか、になります。対面での打合せ、メール、電話、SNSなどいろいろあると思います。
⑦「支援者・協力者」
あなたのビジネスを支援したり協力してくれる人たちです。受託の開発でも一人で営業から開発までをやることはあまりないので、関わっている人達が協力者となります。
⑧「得るもの」
おそらくほとんどの場合は「給料」が該当するのだと思います。しかし、お金のためだけに働くのはツライですよね。お金以外に何を得ているのかを意識すると良いでしょう。
⑨「自己投資」
多くの場合は「時間」になると思います。あるいは、学習のための費用(書籍代、研修代)などがあるかもしれません。
3.ワーク・シフト
今回のワークショップで工夫をした点なのですが、ただキャンバスを描いてディスカッションをするのではなく、ディスカッションの軸となるためのに「ワーク・シフト」の話をちょっと紹介しました。それを踏まえた上で自分のパーソナルキャンバスをどう変えますか?といった内容でディスカッションを行いました。 (自分の組織のビジネスモデルと自分自身のビジネスモデルを並べて検証する予定でしたがすっかり忘れてました…)
ワーク・シフトでは、未来における働き方は5つの要因によって大きく変わると説明されています。
それに対し、3つの「シフト」があると説明されます。
実際に本を読んでみると「これさえやれば上手くいく!」という感じはなくて、これちょっとしんどいかもしれないという感想をもつと思います。そうは言っても、アクションを起こさないことには何も変らないし良くなっていくこともあまりありません。そのきっかけとして、キャンバスから発想することはあるんじゃないかな、と思って今回のワークショップをデザインした次第です。
やってみた感想としては、自分自身が何ができ、誰にどういった価値提供を行い、今後どういった選択肢をもっているのかは、ちょっと時間をとって考えてみるといろいろ気づきがあっていいなあ、という感じでしょうか。コミュニティのワークショップでやってみるのもいいし、人事部の方やマネジメントをされている方が会社内でやってみるのもいいかもしれませんね。このワークショップの再演をご希望の方はご連絡いただければ対応しますのでお気軽にどうぞ。
4.ディスカッションのつづき
本編が終わったあとは場所を近所の居酒屋に移してディスカッション?を続けました。大いに盛り上がった結果、家にたどり着いたときには日付がシフトしてましたが、それもまた一興ということで。